農林道の整備を担う市町村には、技術職員の不足、予算の制約、そして計画づくりを担う人材の不足という共通の課題があります。JAWRICは、全国の市町村に対し、技術と制度の両面から支援メニューを用意しています。単年度の相談から複数年にわたる計画策定まで、地域の実情に合わせて組み合わせてご利用いただけます。
支援はすべて、市町村からのご相談を起点に始まります。「何から手を付ければよいか分からない」という段階でも構いません。課題の整理からご一緒します。
支援メニュー一覧
現在ご利用いただけるメニューは、次の4区分です。複数のメニューを同時に申し込むこともできます。いずれも市町村を対象としたもので、費用は原則として無償です(現地調査に伴う実費はご負担いただく場合があります)。
| メニュー | 対象 | 内容 | 申込方法 |
|---|---|---|---|
| 技術職員派遣 (農林道アドバイザー) |
技術職員が不在または少数の市町村、若手職員の育成を進めたい市町村 | 計画・設計・施工管理・維持管理の各段階に、本機構の技術職員を一定期間派遣します。同行による業務支援のほか、日常的な技術相談にも対応します。派遣期間は単日から最長1年まで設定できます。 | 相談窓口へ連絡のうえ、派遣希望期間と業務内容をお知らせください |
| 計画策定支援 | 農林道の整備計画・長寿命化計画の策定または見直しを検討している市町村 | 現況の路網データの整理から、優先順位の設定、計画書のとりまとめまでを支援します。住民説明用の資料作成や、議会対応のための資料整理も対象に含みます。 | 相談窓口へ連絡のうえ、計画の対象区域と検討状況をお知らせください |
| 点検・診断支援 | 路網施設(法面・橋梁・路面)の状態把握に課題を抱える市町村 | 点検の実施計画づくりを支援し、必要に応じて現地での点検・診断に同行します。ドローンや3次元データを活用した点検手法の技術移転も行います。 | 相談窓口へ連絡のうえ、対象施設と点検の希望時期をお知らせください |
| 研修・人材育成 | 市町村職員、工事担当者、および地域の施工者を対象とした研修を希望する市町村 | 計画論、測量、ICT施工、維持管理など、テーマ別の研修を実施します。会場は市町村の庁舎・現地のいずれにも対応します。年間の研修計画づくりのご相談もお受けします。 | 相談窓口へ連絡のうえ、希望テーマ・受講人数・希望時期をお知らせください |
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支援の流れ
ご相談から支援の開始までは、およそ1か月を目安に進めています。内容によっては、初回の相談から2週間程度で現地確認に入る場合もあります。
- 相談窓口へのご連絡(メール・お問い合わせフォーム)
- 課題の整理(オンラインまたは訪問によるヒアリング)
- 支援内容と体制のご提案
- 実施計画の確定と支援の開始
- 実施後の振り返りと、必要に応じた継続支援
ヒアリングでは、管内の路網の現況、職員の体制、これまでの取り組みをうかがいます。すでに実施している施策がある場合は、それを前提に支援内容を組み立てます。既存の取り組みを置き換えるのではなく、補完することを基本方針としています。
技術職員派遣の実際
最も利用の多い技術職員派遣では、派遣された職員が市町村の執務スペースに入り、日常業務に同行します。週1日程度の継続派遣と、特定の業務に集中的に入る短期派遣の2つの型があります。
継続派遣では、起案文書の作成、積算の確認、施工業者との協議への同席など、日々の業務を直接支援します。同時に、担当職員が自立して業務を進められるよう、判断の根拠をその都度説明することを重視しています。派遣期間の終了後に、市町村の職員だけで業務が回る状態をつくることが目標です。
短期派遣は、災害復旧や大規模な改良工事など、特定の局面で人手が必要になったときに用いられます。発災後の復旧計画づくりや、国・県との協議資料の作成などに実績があります。
計画策定支援で重視していること
計画づくりで最も時間がかかるのは、対象路線の選定です。限られた予算の中で、どこから手を付けるかを決めるには、路線ごとの利用状況、代替性、被害の履歴といった情報を並べて比較する必要があります。
支援では、既存のデータを最大限に活用します。市町村が保有する路線台帳、点検記録、住民からの要望、そして本機構が保有する全国の事例を組み合わせ、判断の材料を整理します。新たな調査を必須とはせず、手元にある情報で説明できる計画を目指します。
また、計画は作って終わりではありません。毎年度の進捗を確認し、必要に応じて見直す仕組みを、計画書の中に組み込むようご提案しています。評価の時期と方法をあらかじめ決めておくことが、計画を機能させ続ける条件になります。
よくあるご質問
職員が少人数でも申し込めますか
はい。むしろ職員が少ない市町村にこそご活用いただきたいメニューです。担当者が1名という体制での利用実績も多数あります。支援の期間や頻度は、ご相談のうえで調整します。
費用はかかりますか
支援そのものに費用はかかりません。ただし、現地調査に伴う交通費・宿泊費などの実費は、原則として市町村にご負担いただいています。実費の見込みは、支援開始前にお示しします。
複数のメニューを組み合わせられますか
可能です。たとえば、技術職員派遣を受けながら並行して計画策定支援を進める、あるいは点検・診断支援の結果をもとに研修を実施する、といった組み合わせが一般的です。
都道府県との役割分担はどうなりますか
本機構の支援は、都道府県の支援を補完する位置づけです。都道府県が実施している事業や技術指導と重複しないよう、事前にご確認のうえで内容を組み立てます。
お申し込み・ご相談
支援メニューのご利用、および内容に関するご相談は、お問い合わせ・技術相談窓口で受け付けています。メール・フォームのいずれからでもご連絡いただけます。ご相談の段階では、市町村としての正式な決定は必要ありません。
受付時間は平日 9:00〜17:30 です。技術相談は、担当者から折り返しご連絡する形で進めます。相談内容に応じて、適切な担当部署へおつなぎします。
まずは課題をお聞かせください
支援メニューの選び方から、計画づくりの進め方まで、担当者がご相談に応じます。