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日本広域農林道整備機構 Japan-wide Agricultural & Rural Infrastructure Corporation
Research

技術・調査研究

農林道の計画・設計・施工・維持管理に関する技術研究を進め、現場に使える知見として還元します。

JAWRICは、農林道の計画・設計・施工・維持管理に関する技術課題について、実証と検証を重ねながら調査研究を進めています。研究の出発点は、市町村や都道府県、施工者、学術機関から寄せられる「現場で困っていること」です。得られた知見は報告書や技術基準、研修、広報誌を通じて公開し、全国の現場で使える形にしてお返しします。

農林道は、地形が急峻で、一路線あたりの交通量が少なく、施工や点検の条件が画一的に定まりにくい施設です。そのため、一般道の技術をそのまま持ち込むだけでは十分に機能しません。当機構は、中山間地域の現場条件に即した技術を確立することを研究の基本方針とし、調査・分析・試行施工・評価という一連の過程を丁寧に踏むことを重視しています。

研究テーマ

現在は、次の6つのテーマを柱として研究に取り組んでいます。いずれも、事業の現場から生まれた課題を起点としたテーマであり、研究の途中段階でも成果を公開し、広くご意見をいただく方針としています。

ICT施工・施工の自動化

狭小な現場条件でのマシンガイダンス適用、出来形管理の省力化、施工履歴データの活用方法を検証しています。

ドローン測量・3次元データ

空中写真測量とレーザ測量を組み合わせ、急峻な法面や崩壊地の形状を安全かつ短時間で把握する手法を研究しています。

環境配慮型工法・法面緑化

地域在来種を用いた法面緑化、希少種の生息環境に配慮した施工時期の設定など、環境負荷を抑える工法を検証しています。

路網計画・最適配置

流域単位での路網密度、林業作業システムとの整合、災害時の迂回確保を同時に評価する計画手法を検討しています。

構造物の点検・長寿命化

小規模橋梁・擁壁・暗渠を対象に、目視と簡易計測を組み合わせた点検手法と、劣化予測に基づく補修優先度の設定手法を研究しています。

災害リスク評価・復旧技術

降雨量と崩壊発生の関係整理、被災箇所の早期把握、応急復旧工法の選定基準など、防災・復旧に直結するテーマに取り組んでいます。

研究成果の還元

研究は、報告書を書いて終わりではありません。当機構では、調査研究で得られた知見を、技術基準・マニュアル、研修教材、事例集、統計データといった形に翻訳し、現場で使える状態にして公開することを成果還元の基本としています。研究テーマの採択から公表までの流れは、おおむね次のとおりです。

  1. 課題の抽出 — 事業現場、市町村、施工者からの相談・要望を整理し、研究テーマとして設定します。
  2. 文献・既往データの整理 — 過去の被災記録、点検結果、施工実績を収集し、検討の前提を固めます。
  3. 現地調査・実証 — モデル地区での試行施工や計測を行い、条件を変えながら効果を検証します。
  4. 評価・とりまとめ — 施工性、経済性、安全性の観点から評価し、適用範囲と留意事項を明らかにします。
  5. 基準・教材への反映 — 一般化できる知見は技術基準やマニュアルに反映し、研修で解説します。
  6. 公表・意見募集 — 報告書や技術資料として公表し、必要に応じて意見募集を行います。

各段階の成果は、可能な範囲で速やかに公開しています。研究の途中段階でご意見をいただくことが、最終的な成果物の精度を高めることにつながるためです。

還元の主な出口

還元の形内容主な対象
技術基準・マニュアル設計・施工・点検の標準的な考え方と手順都道府県・市町村、設計・施工者
技術資料・報告書実証結果、計測データ、適用条件の整理技術者、研究機関
研修・現地検討会基準の解説、現場での適用方法の共有自治体技術職員、施工者
事例集・広報誌取り組みの背景と効果を平易に紹介住民、関係機関、一般
統計・オープンデータ整備延長、箇所数などの数値データ研究者、自治体、企業

※ 表は左右にスクロールできます。

共同研究・実証フィールド

研究を効率的に進めるため、大学・高等専門学校・民間企業・都道府県試験研究機関との共同研究を積極的に行っています。当機構は現場とデータを提供し、相手方には専門的な分析手法や試験設備をご提供いただく形が中心です。共同研究の成果は、原則として両者の合意のもとで公表し、知的財産の取扱いについては着手前に書面で確認します。

また、実証フィールドとして、北陸ブロック、長野県、岐阜県、島根県などの協力地区にモデル路線を設定しています。モデル路線では、施工条件や気象条件が異なる複数の現場で同じ手法を試すことで、地域差に対する適用性を確認します。

共同研究の枠組み

募集時期
毎年度4月〜5月にテーマを募集し、6月に採否を決定します。緊急性の高い課題は通年で受け付けます。
研究期間
原則1年度。継続が必要な場合は年度ごとに評価を行い、最長3年度まで延長できます。
費用負担
共同研究契約に基づき、試験・計測に要する費用の分担を定めます。当機構の負担上限は各年度の研究予算の範囲内です。
成果の公表
原則として公表します。公表時期と範囲は契約時に協議し、出願予定の知的財産については公表を一時保留できます。
窓口
研究企画課(info@jawric.org)

技術相談のご案内

研究テーマに関するご質問だけでなく、「この地形条件で基準をどう適用すればよいか」「被災した法面の復旧方針を相談したい」といった個別の技術相談も承っています。相談は無料で、原則としてメールで受け付け、必要に応じて現地での技術指導や関係機関との調整を行います。

相談内容が特定の事業に直結する場合は、事業担当部署と連携して対応します。また、同種の相談が複数寄せられた課題は、新しい研究テーマや技術基準の改定候補として記録し、翌年度以降の研究計画に反映します。

技術的なご相談はこちら

基準の適用、設計・施工の考え方、研究テーマのご提案など、技術相談窓口で承ります。

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