農林道の整備・維持管理を担う市町村では、技術職員の減少と高齢化が進み、路線の計画や点検、発注事務まで手が回らないケースが増えています。JAWRICは、技術職員の派遣や研修、資格取得の支援を通じて、市町村の技術力と人材を支える事業を展開しています。
市町村支援の基本的な考え方
支援の目的は、単に目の前の業務を代行することではありません。市町村の職員が自ら判断し、事業を進められるようにすることが最終的な目標です。そのため当機構は、技術的な支援と同時に、手順の整理やノウハウの移転を重視しています。
支援の内容は、市町村の規模や抱える課題によって異なります。道路課の担当者が1名という小規模な自治体と、複数の技術職員を抱える自治体とでは、必要な支援の形は同じではありません。当機構は、まず現状の課題をお聞きしたうえで、支援メニューを組み合わせてご提案します。
また、複数の市町村が共通の課題を抱える場合には、広域的な支援を行うこともあります。点検の共同実施や、発注事務の共同処理などは、地域単位で取り組むことで効果が高まります。
支援メニュー
主な支援メニューは次のとおりです。個別のメニューを単独で利用することも、複数を組み合わせて利用することもできます。
| メニュー | 内容 | 対象 |
|---|---|---|
| 技術職員の派遣支援 | 計画策定、設計審査、発注事務、施工管理の補助に技術職員を派遣します。 | 市町村・土地改良区 |
| 出前技術相談 | 現地での課題整理、復旧方針の助言、法令・手続きの確認を行います。 | 市町村 |
| 点検・診断の共同実施 | 定期点検や健全度判定を市町村と共同で行い、判定基準の移転を図ります。 | 市町村 |
| 計画策定の支援 | 路網計画、長寿命化修繕計画の策定を技術面から支援します。 | 市町村 |
| 研修プログラムの提供 | 基礎から実務まで段階的な研修を提供し、職員の育成を支援します。 | 自治体職員・民間技術者 |
| 資格取得の支援 | 技術士、土木施工管理技士等の資格取得に向けた学習支援を行います。 | 自治体職員・民間技術者 |
| 共同発注の支援 | 複数市町村による共同発注の枠組みづくりと事務手続きを支援します。 | 市町村 |
※ 表は左右にスクロールできます。メニューの詳細は自治体支援メニューのページもご覧ください。
研修プログラム
研修は、経験年数と担当業務に応じて三段階に分けています。座学だけでなく、現地での実習や事例検討を多く取り入れ、実務に直結する内容としています。
- 基礎コース(年1回・2日間) — 農林道の制度、計画の考え方、測量の基礎を学びます。新任担当者向けです。
- 実務コース(年2回・各3日間) — 設計、積算、施工管理、点検の実務を、演習を交えて習得します。
- 専門コース(年1回・2日間) — 法面対策、構造物の診断、災害復旧など、特定分野を深く掘り下げます。
研修の講師は、当機構の技術職員が務めるほか、大学や民間の専門家にも協力を依頼しています。受講後にはアンケートを実施し、内容を毎年見直しています。
研修受講者数の推移
| 年度 | 基礎コース | 実務コース | 専門コース | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 2022年度 | 128名 | 96名 | 54名 | 278名 |
| 2023年度 | 141名 | 108名 | 61名 | 310名 |
| 2024年度 | 152名 | 117名 | 68名 | 337名 |
| 2025年度 | 163名 | 124名 | 72名 | 359名 |
※ 表は左右にスクロールできます。
資格取得支援
農林道の分野では、技術士(建設/農業部門)や土木施工管理技士、測量士などの資格が、業務の質と受注機会の両面で重要になります。しかし、実務に追われる自治体職員や中小の建設会社にとって、資格取得のための学習時間を確保することは容易ではありません。
JAWRICは、資格取得を目指す方に対して、eラーニング教材の提供、過去問の解説、模擬試験の実施などを行っています。また、業務経験の整理方法や申請書類の書き方についての相談にも応じています。
資格を取得した後の継続的な学習も大切です。当機構は、OB・OGを含む技術者のネットワークづくりを進め、研修や情報交換の機会を設けています。詳しくは自治体支援メニュー、人材育成に関する情報は採用情報もご覧ください。
支援制度のご相談
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